安心しなさい

どこかでそう言われたことを思い出してる。

うーん、たしかお母さんが隣で寝てるときだったから5歳とかかな。

その言葉はいつまでも残ってる。

幼稚園で初めて友達につねられたことがあった。今まで生きてきてつねられた事なんてなかったからすごくビックリしたんだ。

帰ってからお母さんに、

僕ね、すっごい痛いこと知ってんだ!
こうやってね、こうやるんだよ。

って言って、友達にやられたことをお母さんにもやった。


その夜だった。

こわいおもいをしたね。
その時の友達の顔は忘れなさい。
秀記が痛いって思ったのなら、秀記は友達にはやっちゃいけないよ。
安心しなさい。もっと楽しいことが明日はあるからね。

お母さんの言葉が今でも残ってる。


たぶんこの言葉のおかげで今があると思ってるよ。


誰かを助けることで自分が救われてる。

自分も最近はいろんな人に助けられてるんだもん。

周りの人間に感謝。
言葉に表せない気持ちをそっとポケットにしまいこんで、また思い出した時に取り出してみる。


安心しなさい。


絵描きのKANAEというひとりの人間へ希望を込めて…この日記を送ります