NEED TO BE IN LOVE 2013.12.9

僕はもう死んだ。一度自分を殺すことにしたんだ。

彼女は去っていった。
僕と彼女にしかわからないことが多すぎた。

あなたとの関係を終わらせたいの

映画のワンシーンじゃないんだから。
ダメなこと知ってて、嫌われながら愛されたかった。(この感覚わかるかなあ)
すごく矛盾だと思うよ。でもそうだった。

私は君じゃない 君は私じゃない

狂ってるなんて言葉を何回か聞いた。
みんなが異常だよ、病気にならないほうが異常。

本当に大切なこと。

病気になる人が本当は普通なんだ。
普通の人は普通じゃない。

狂ってるって言われたけど、
本当は1番それが正しいんだきっと。

おい!世界!
狂ってるでかたすなよ!

不完全な世界のなかで人を好きになるなんて残酷なのかもしれない。そこには完全なんてないんだから。


彼女はいつも心は泣きながら顔は笑ってた。
僕はそれでもその笑顔が咲いた時、なんでもよくなった。残酷だけど綺麗だなって思った。

言葉にすると二人の世界は多分崩れる。
そんくらい繊細な気持ちでギリギリなんとか形になってたと思う。

光のあるところにいたかったんだ彼女はきっと。だけどそっちはまぶしすぎて僕は目をつぶることしかできなかった。
そのすきに消えてしまった、一瞬だった。

好きな気持ちだけを、僕のあしもとに置いていって。

そして言った、

生きてればまた会えるよ


誰かと付き合って、別れると
その人の住んでた街、一緒に行った街を歩けなくなる

だからいつもビクビクしながら、ああ、この道はもしかしたらもう歩けなくなるのかなあ…なんて…

どんどん息ができる場所が少なくなっていくよ。




僕はダメだった。
バイト先で倒れてしまって、バイト中なのに途中で抜け出して連絡も全部無視。

20階だてのマンションがあって、
最上階で銀杏ボーイズ助けてって思いながら二枚のアルバム聞き終わったら飛び降りちゃえって思って、屋上に上がろうとまでした。

終いには警察沙汰になってしまってね。

もちろんバイトもそこでクビになった。


帰ってきてからも何回か警察から電話きたりもしたけど、全部無視。

東京駅まで行って、ひたすら歩いて綺麗な景色みた。
神田あたりのマンションに逃げ込んで、
みんなの声を聞かないように耳に手を当てて
太陽が登るまで目をつぶってた。

強くなりすぎた想いはみんなに怖がられる。

ここまでの行動で友達が、これは異常だって事で助けにきてくれた。

石川くんは夜が落ちてきてから多摩湖まで連れ出してくれた。
その日は月の光からなのか、湖面には空の雲がうつってた。

そこで2人の昔の恋の話だったり、好きな気持ちの表現だったり、別れてから気になってしまうストーカー癖みたいな話なんかした。


次の日夜勤明けなのにほとんど休まないでもみじが会いにきてくれて、
じっと座って話を聞いてくれた。

もみじは言ってた。
自分を傷つけることはやめてって。
ありがたいな。

11.27に倉内さんに会いに行った。

倉内さんはたくさん痛みをわかってくれた。

どうして彼女は付き合うことやめることできるんだろうって。彼女は家族じゃんって。

家族の関係ってそんなに切れないよねって。傷ついたってお互い家族だから違う方法で乗り越えられるじゃんなって…

精神が壊れて病気になっちゃうのが普通だよって言ってくれたし、倉内さんもそうだった。

病気の人を省く社会が嫌い。
その人に向けて世界は回ってないからって…

だから、正直なんか良かった。
ここまで落ちたけど、僕が本当に倉内さんの歌を好きなのは、そういうことだった。

本当に近い感情で聴けているからだ。


11.28と12.2に弾き語りのライブが決まってて、正直もうライブなんかできないんじゃないかなって思った。

でも足を止めようとした僕が動かなきゃいけないきっかけでもあった。


11.28
精神もいろいろとギリギリのなか、
新宿に着いて、街を歩いた。

こんな時に歩くもんじゃないなこの街は…
なんて思いながら、歌舞伎町のネオンにケンカ売りたくなった。キャッチのお兄さんが悪魔に見えたもん。

しんごくんがすごく心配そうな顔でジャムの入り口にいた。
余計な心配かけさせてしまった。ごめんね。

ライブハウスに入ると、友達が結構いた。
事情を知らない人ばかりだったから、僕の顔の変化なんかに少し怖気ずいたりしてた。

志藤が楽屋でずっと隣で話を聞いてくれた。

ライブなんかできないと思ってたけど、
歌いたかった。歌は好きだから。今は何歌っても嘘になってしまうと思ったけど。

でも熊谷さんがライブ後に褒めてくれた。
言葉は僕の中にあります。

イワサキはもっちーの歌好きー!って言ってくれるし、イガラシはBlue本当聴けて良かったって言ってくれた。


僕は褒められるの好きなんだ。
どんなに精神的に弱ってる時でも、すごく心が満たされるんだ。

サンダルで冷えきった街、新宿を歩いて帰った…


次の日僕は代々木公園でも歌をうたったんだ。寒い中たぶん誰にも届かないようなメロディを自分のために歌ったんだ。



12.2

ライブ前月絵ちゃんがやってるせなか展を原宿まで見にいってきた。

変装少年の企画でいつも絵を出展してくれる子の頑張ってる姿が見ることできた。

いろいろ心配かけちゃったみたいでごめんなさい。

僕の背中を描いてもらった。
猫背で不格好な背中に違いないって思ってた。

僕の背中を初めて描いてもらった。
僕だけの背中だ。

嬉しかった。
ワンマン頑張ってくださいって言ってくれて
こっからまた何かやっていきますから協力お願いしますって言ってさようならをした。


デイジーバーまで行く気力は正直残ってなかった。もう今日帰っちゃおうかなとか思いながら。

電車は人身事故で遅延していた。
僕はなぜか僕が飛び込んでしまった気持ちになっていた。

そんな気持ちで会場についたのは出番の5分前だった。

僕がトップバッターだったから、会場はステージにギターすら置かれてない異様な雰囲気だった。

楽屋に飛び込んで、樋口さんとやのかなちゃんに軽く挨拶することが限界だった。
正直、楽屋にいる2人はまぶしすぎて早く消えてくれって思ってしまった。

そんなくらい心まで荒んでしまったんだ僕。

でもなぜか2人の顔みて安心してたのも僕。

ステージに上がると2人が1番前で並んで見てるのがわかった。
その2人しかステージからハッキリと見えなくて、やのかなちゃんがなんとなく、離れていった彼女に見えてきて、すごく気持ちを込めて歌うことが出来た。

歌ってる途中で涙まで溢れそうになって堪えたからね僕は。

別人!そういうような感想を言ってくれた。樋口さん。


死にそうになった時、樋口さんに連絡したら

死ぬ前に曲がたくさん書けるってこと想像してごらん!それって本当にすごいことなんじゃないの?自分のこと棚にあげて言うけど生きてよ!

って言ってくれたんだ。

なんとか生きた状態で会うことできた。

その日は望月くんを励ます会なんて名目で打ち上げをやったんだけど、僕は心ここに在らずだったな。

笑顔咲かせる、やのかなちゃんは素敵だった。あの2人は僕の憧れ。夢みたいな感じ。

優雅くんが途中で来て、メンタルケアしてもらった。優雅くんが言ってたことあながち間違ってないし、困ったらいろいろとやれることはあるなっておもった。

よし、今なら歩けそう。

やるんだ。



そんな時にバンドの解散が決まった。
僕は全てを失った。

LSDでも一発キメるか。
リストカットもっと増やすか。
いや、やっぱり死んじゃおう。

そんなことが頭よぎった。

でもすぐに電話がなった。
むーちゃんから。

今どこ?

ってすごく息が乱れていて、話すのもやっとって感じで…

解散が悔しくなって泣きながら話してたら
家のドアがあいて、むーちゃんが来てくれた。

ずっと咳きこんでた。本当にダッシュで来てくれたんだと思う。

むーちゃんも宇宙探検隊というバンドが今年解散ということが決まってるのに。

宇宙探検隊の解散が決まった時、本当にショックですぐ電話してしまった。
最後に一緒に何かできないかなって思って、
企画まで組もうとした。

12.31で終わり…
そんなこと信じたくないよ!なんて思ってたのに。

変装少年は12.20で解散…

宇宙探検隊より先に解散だ。

謝りたかった。
なのに、むーちゃんがくれた言葉は

もちならやれるし、
もちの歌を待ってる人がいるの知ってる。
もちの歌を好きな人がいるのも知ってる。
もちにはまだまだ可能性があること、おれは知ってる!


そういって笑ったあと、
そろそろとおるくんもくると思うって。

とおるくんは渋谷から電車のない中タクシーでうちまで来てくれた。

とおるくんとはさっきまで一緒にいて、井の頭公園で一緒に遊んでたんだ。
落ち込んでる僕を連れ出してくれてさ。
大道芸みて、リフティング少ししてから池にボール蹴り飛ばして、バドミントンしてさ。
木登りした。僕は登れなかったけど…




最近カフェで歌詞書いてんだ


なんてことをとおるくんが言ったもんで、
公園からカフェに行こうってなって吉祥寺の街へ繰り出したんだ。

あまりカフェが見つからなくて、
結局カフェ・ガストなんて事にしてガストに行ったんだけどね。

途中で海鮮屋さんがあって、

僕が噛んじゃって、

かいせんやさん
かいさんやさん

って言っちゃって、
ああーバンドマンがこんな不吉なワード言ったらダメだよねなんて笑ったりしてた。


そのあと爆弾ジョニーのワンマンを見に行って、友達がデビュー決まったってことでこれから頑張らなきゃねって言って、フライヤー配ったりして、とおるくんはそのまま打ち上げに参加、僕は変装少年のミーティングって形で別れたばっかりだった。


さっきまでと全く違う表情の僕だったけど…


もっちーはマイナスの方向に対しての爆発力が半端ないから、本当に死んでしまったりしないか心配。
その爆発力をプラスの方向にもってけたらいいね。
旅出てみるのもありだよ。
ただ、ほぼ確定なのはこの家追い出されるってことだなー。でもなんかあったらうち来ていいから!俺らはそれを楽しいイベントとして捉えられるから!
むしろ早く追い出されないかなあなんて思い始めてるよ。
生活面はもう気にしなくていいよ。


って言ってくれて本当嬉しかった。


それから今日までの一週間弱ほぼ毎日一緒にいて何かしてくれた。

うちにプロジェクター持って来てくれて、
映画なんかみたりして…


とおるくんと下北沢にいって、初めてギターを弾きながら吉祥寺を歩いた。

そしたら30人くらいの人とつながることが出来た。僕たちは下北沢が欲しいなって思ってティトティタザワというユニットを組んだ。

そこで出会った人たちはみんな笑顔だった。
やっぱりこういうことしていたい。

ようへいはそんな活動を羨ましそうに、
そういうのは俺も誘ってくれな!って言ってた。かわいかった。



熊谷さんもうちに来てくれた。
吉祥寺にたまたまきてるって感じの優しさで会いにきてくれた。

僕は熊谷さんの歌が本当好きで今でもこれからも好きだと思う。


形のあるものはいつか壊れてしまうから
きっと僕らにも終わりがくるんだろう
そんなこと僕たちはよくわかっていて
だからこそ今を大切に過ごしたいんだ

って歌ってくれるんだ。
彼女はすごく好きだった。

今!を幸せに生きたかったんだな。

さっきも僕が薬やるかやらないかってくらいまで落ち込んだ時に、

まだやってないだろ?

って心配してくれて、
今から家いくよなんて言ってくれた。

人の繋がりや友達には本当に感謝しきれない年になった。


何気ないところに転がってる幸せが本当に幸せとして捉えられないとダメだったんだ。

いつも遅れた頃に気づく。
気づいた時にはいつも毒されてる僕。

彼女はもはや嫌いになってしまったみたいだ。それほどまで汚れて荒んだ人間に思われてしまったんだ。
でももうこれで終わりだ。
自暴自棄になっちゃった。

僕はいろんな人を裏切った。
近くにある幸せに気づかないことが多くて、
やっと気づいた頃にはもう遅くて
いろんなものがなくなってしまった。




2013.12.20をもって変装少年は解散

そばにいてくれた人たちへ

本当にありがとうございました。


まだ見ぬ僕が救えるであろう人たちへ

今の僕じゃ絶対に救えないので、
大きくなって全て受け入れて助けます。

その時は胸に飛び込んできてください。



1980.12.8
ジョンレノンが去ったこの世界で
これから生きていきます