秘密基地
秘密基地マリモカフェで弾き語りをするために練馬にきたんだ。
ブルーのジャージズボンに黄色いカーディガンでアコースティックを持ち歩く僕は練馬に馴染むことはできないと思ってた。
道に迷ってしまって、あ!今日はこんな感じでうまくいかないんじゃないかなあって不安が僕にしがみついてきていた。
こんな細い道なわけないよな!
でも一応行くだけ行ってみようかなって事で挑戦心むき出しでその細い道に入ったんだ。
明らかに音楽やってるっぽい人がドアをあけて外に出てきたので、案外正解って意外なところに落ちてるのかもなって思いながらマリモカフェを発見したよ。
ドアをあけたら、秘密基地を見た。僕の理想としてる秘密基地がそこにあったんだ。
ブラックバードのアルペジオが出演者を繋げてくれたんだ。
素敵な音色で僕たちはコミュニケーションとったんだよ。
店長さんが帰ってきてさくらが綺麗なんだよ!って僕たちに…
僕たちはごく自然に川沿いのさくらを見にここまでやってきた。
川面には桜の花びらが踊りながら会話をしていた。
僕たちの歩くスピードと同じ早さで川は流れてくれた。
花びらがずっとそばにいてくれたんだよ。
そんな事を思って僕は感動して嬉しかったんだ。今日は良い弾き語りライブが出来るんだって確信していたんだよ。
夢を見る早さでライブが終わって、帰りの電車を逃したのになぜか心が踊っていたんだ。それは本当に踊っていたんだ。
漫画喫茶は優しかった。
僕さの優しさに甘えてたくさん漫画を読ませてもらったんだ。
中学の頃の合唱コンクールの記憶が蘇ってきて、そしたら朝がきた。
夜が終わって朝がきたんだ。
プラスチックトーキョーは今夜も僕をダメにする。